美しき我が青春の20代 (物は言い様…) も、残すところあと数日となった。昨晩は、報道局時代の元上司三人に、小さなジャズライブに誘ってもらった。お世話になった方々三人が、たまたまNY総局に赴任している縁で、最近も時々、なんだかんだとお手伝いさせてもらったりしている。昨晩は、アポとり成功ということで、打ち上げがてら、早めの誕生日を祝ってもらえた。一時は駄目かと思ったアポ採りだったが、最終的にはうまくいって、私もほっとした。番組成立…かな? 3年前に、中途半端に職場を辞めて東ティモールへ行ってしまったので、今でもこうやって何かしら少しでも役に立てるのは、とても嬉しい。
それにしても、縁とは不思議。シニアのプロデューサー二人に加え、先日の異動で、昔よくおしゃべりに付き合ってもらっていたS氏も、NYにやってきた。つくづく、テロ報道のあの時期に、報道局のあのチームで働けてよかったと思う。報道局を辞めるときは、…この先どうなることやら、と思っていたのに、NYにて再会。しかもお世話になった、この三方。何故に、このメンバー…。感慨深かった。借りた恩は、成長後にしっかり払い収めなさい、ということか。これまた、借金ブーメラン。昨晩も、借金取りと化した上機嫌の元上司は、東京のメンバーに電話攻撃。「今、ここに誰がいると思う~?」なんて、古典的な迷惑電話で、今日もNYの夜は更けていくのでした。
翌日は、安保理報告のためNYを訪れている、東ティモール時代のbig bossに、二年ぶりに会った。「紛争後の社会における平和構築のための国連の役割」という題で、国連代表部、国連邦人職員会、NY UN Forumの合同勉強会のために話してくださった。議事録を録りながら、必死だった当時の数々の懐かしいエピソードに、心が揺れた。
2002年5月の独立前後の高揚感、独立後のフラストレーション、国連職員とオーストラリア人を標的とするというテロ予告と、直後に隣のバリ島で起きたテロ、高まる緊張と12月4日の暴動、ドナー会合とstability program。独立後に募る住民の不安と不満を乗り越えるのに、必死だった東ティモール新政府。それを支える国連へ重くのしかかるプレッシャー。東ティモール独立後の失敗は決して許されないというプレッシャーが、UNDPオフィスとスタッフへも重くのしかかり、高まる社会不安と緊張に、私たちスタッフも、プレッシャーとストレスで潰されそうだった。
必死で手を打ち続け、なんとか独立後の安定の兆しが見えはじめてきた約1年後の、2003年8月、UNTAETのSRSGとして独立までの道筋を導いたセルジオ・デメロが、イラクで亡くなった。UN peace-buildingの現場における、類稀なリーダーシップも、夢も希望も、共にあっけなく散った。東ティモールで働いていた国連スタッフにとって、この無念は言葉に尽くせない。彼がイラク・ミッションのSRSGに決まったときには、またセルジオのもとで働きたいと話すUNTAET時代のスタッフが、何人もいた。東ティモールで実績を残せば、また彼のもとで働けるかもしれない、と努力していた。人を惹きつけるカリスマがあったのだと思う。東ティモールの地元の人々にとっては、多くの独立のために闘ってきた戦士に加え、また一人、この国の独立に尽くした人を亡くした。
私がいた1年と3ヶ月は、東ティモールと国連が二人三脚で取り組んできた、独立とその後のstruggles、対処、 -紛争後の国造りと平和構築- を学ぶのには、十分すぎる機会だったと思う。でも私自身は、不安定な治安の中、プレッシャーとストレスの高い環境で、初めて働く国際機関での慣れない英語での仕事についていくのに、必死にもがく日々でしかなかった気もする。とても、くたびれ果てた1年半だった。でも今にして振り返れば、26-7歳の頃の私は、若かったのだと思う。Ex-bossの講演を聴きながら、必死だった頃の想いが、胸を駆けめぐった。
人間は、生きながら、輪廻転生を繰り返していくのだと思った。出会いがあって、別れがあって、思わぬ再会があって。そのたびに、自分の中の、何かが死んで、何かに生まれ変わっていく。再会は、互いの古傷を洗い流し、癒していく。私の20代は、大陸間移動が多く、出会いも多い分、別れも多く、その度に泣いてばかりだった。まあ、本当に、移動のたびによく泣いた。移動なんてしたくないのに、見えざる運命の波に、流されていった。
未来に、こんな素敵な再会が待っていることを知っていたら、あの頃の不安や別れの涙も少なかったかもしれない。しかし、素敵な再会を夢見ていても、思うようにいかないこともある。今生の別れになってしまうことさえある。今、私が生き残っているのだって、不思議なのだ。先のことなど、誰にもわからない。だからこそ、運命や縁に、いつも感動してしまう。いつも人生は、予想外の展開を見せる。だからこそ、おもしろい。
これからも、生きているうちに、何度でも生まれ変わっていきたい、と思う。新しい眼でものを見、新しい心でものを感じ、いつも新鮮であれたら、と願う。
Friday, August 26, 2005
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